ベネズエラの仮想通貨「petro」投資の注意点

ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領は、仮想通貨「petro(ペトロ)」の先行販売を、2月20日に開始すると発表しました。

REUTERS – Venezuela says it will start selling ‘petro’ cryptocurrency on Feb. 20

発行数は1億トークンで、1トークンは 1バレルのベネズエラ産原油と等価値になる、ということです。原油価格を1バレル= 60ドルとしますと、総額で60億ドル以上調達できる計算になります。ロイター通信によると、アドバイザーがベネズエラ政府に、60%OFFの23億ドルでの私募を提案したということですので、実際には原油価格よりも安くpetroを購入できる可能性があります。

しかし、petroに安易に投資するのは、下記の注意点を読んでからにして頂きたいです。

petro投資の注意点は3つあります。

第1に、petroの価値の裏づけです。ベネズエラ政府は、petroの価値の裏付けを、石油、天然ガス、金、ダイアモンドなどの天然資源に求めています。しかし、本来、仮想通貨が価値を持つのは、そのネットワーク効果です。実物資産の裏づけがあるからといって、その仮想通貨が価値を持つとは限らないのです。petroのマイニングをする人は、ベネズエラ政府が国民から集めるとのこと。それはつまり、petroの流通を政府がコントロールすることを意味します。仮想通貨は、政府のコントロールを受けないというメリットがあるが故にユーザーを増やしてきたのですが、petroはユーザーを増やすことができるのでしょうか。

第2に、発行体の信用です。ベネズエラ政府は、多額の対外債務を負っています。しかも、2017年11月には、ベネズエラ政府の国債と国営石油会社の社債の利払いが遅れていることが明らかになりました。ベネズエラ政府は、債務問題を抱えている状態で、petroの価値の保証をできるのでしょうか。しかも、ベネズエラは中国などに対して、資金調達の見返りに石油を優先的に供給する義務を負っていることにも注意が必要です。

第3に、ベネズエラは、アメリカから経済制裁を受けています。アメリカ政府は、petro取引は経済制裁違反だと警告しています。それゆえ、petroへの投資に対して、何らかのペナルティを課される可能性があり、それがpetroの価格下落をもたらす可能性があります。

petroへの投資は、くれぐれも自己責任でお願いします。

 

参考

Forbes – Venezuela’s ‘Cryptocurrency’ Isn’t Really A Cryptocurrency At All

 

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